chilican's diary

読んだ本や聞いた音楽の話をします。

2009-06-01から1ヶ月間の記事一覧

借りてきた。

Pat Metheny / Watercolors Pat Metheny Group / Travels 2枚組はお高いので借りてきた。 これでメセニーのECMでのリーダー作は全部聞いてしまった。 ゲフィン時代のWe Live HereとQuartetはいまいちだったから、他のゲフィンでのアルバムは別に急いで聴くこ…

Roscoe Mitchell / Composition/Improvisation Nos. 1, 2 & 3

Roscoe Mitchell / Composition/Improvisation Nos. 1, 2 & 3アート・アンサンブル・オブ・シカゴのリード奏者、ロスコー・ミッチェルがイギリスの即興サックス奏者エヴァン・パーカーと組織した大編成のフリージャズ・現代音楽グループThe Transatlantic Ar…

宮下誠さん逝去

多田雅範さんのNiseko-Rossy Pi-Pikoe Reviewで知ったのだが(6月20日の記事になってるけど、26日に書かれた箇所で)、美術学者で音楽に関するすばらしい著書もある宮下誠さんが、5月23日に亡くなったそうだ。 ほかにネット上では、mmpoloの日記、LINDEN日記…

マイケル・ジャクソン急死

マイケル・ジャクソンが死んじゃった。新曲が出て大ヒットする、ということはもうあんまりないだろうなー、とは思ったんだけど、まさか死んじゃうとは。『オフ・ザ・ウォール』から『バッド』までの一番売れてた時期は、自分でレコード買ったりしないくらい…

Keith Jarrett / Oasis

レンタルショップなり図書館なりで借りられるアルバムというのは、バリエーションという点で見れば自分で買うより限られているので、ジャズ目当てだとそれほど収穫がないのだが、それでもたまに珍しいものや、聞きたいものがあったりする。クラシックはまあ…

タブラ!タブララ!ブラ!

夏だから、なのかどうかわかりませんが、タブラきてます。 ここのところコリン・ウォルコットのCloud Dance (1975, ECM)を続けて聞いています。 ウォルコットの熱いタブラとデイヴ・ホランドの太くて安定感あるベースのオスティナートが合わさると、とっても…

坂本龍一 / glacier

坂本龍一の新しいアルバムout of noise で一番気に入ったのは、水の音の上で弦楽器やトロンボーンがゆっくりと花開いて行く"glacier"だ。ピアノ曲に比べればずっと静かで冷たく聞こえるのだけれど、エレクトロニクスやフィールドレコーディングと楽器が絡む…

キース関連のレアものを聞く

キース・ジャレット81年のミュンヘン・コンサート(Concerts (Bregenz, M〓nchen)の後半部分[ECM 1228/29])を聴くことができた。ブレゲンツでのコンサートのみCD化されていて、ミュンヘンでの演奏は自選集:rarumでちょっとだけ聴けるやつです。ECMでのキー…

Rokia Traoré / Zen

ロキア・トラオレの『チャマンチェ』に入っている、"Zen"という曲がかっこいい。生の(rawってことね)エレキギターとパラフォンとシェイカーとバスドラのポリリズムに乗って、ささやくような歌がくるんくるんうずまくんですけどね。絶叫調にならずじりじり…

どうぶつしょうぎ

どうぶつしょうぎという、将棋のバリエーションが話題なので、やってみた。 なぜか公式サイトの「あそび方」からはリンクが張られていないのですが、日本女子プロ将棋境界のブログに写真とルールがある。以下ポイントをコピペ。 ・ふたりで同じ手順を3回く…

Remembering Weather Report (3)

今日もミロスラフ・ヴィトウスの新作Remembering Weather Reportを聞いていたのだが、"When Dvořák Meets Miles"のタイトルに引きずられて、ヴィトウスとドヴォルザークというなら、ほとんどコントラバス協奏曲といっていいUniversal Syncopations II のほう…

Pierre Boulez / Sur Incises

せっかく買ったので何か書いておこうと思ったところ、post-itさんの「プリ・スロン・プリ」の記事に出会ったので*1、便乗して先日買ったピエール・ブーレーズとアンサンブル・アンテルコンタンポランのアルバムについて感想を。Pierre Boulez; Ensemble Inte…

坂本龍一 / behind the mask

坂本龍一の春の全国ツアーが全曲iTunesで売られている。とても全24公演を買うなんてことはできないし(コンプリートするハードコアな教授マニアもいるのだろうけどさ)、即興曲と好きな曲をいくつかお試しで買って楽しむことにした。のだが、iTunes Storeの…

トリビュートなのか?ヴィトウス新譜(2)

5月末に一度紹介したミロスラフ・ヴィトウスの『Remembering Weather Report』であるが、「演奏自体はすばらしいんだけど、楽曲が難解」(Realistic Nagoya)だとか、「タイトルにだまされると痛い目にあう」、 このタイトルはないだろう。何ともリスナーの…

ソフト・マシーンのヒュー・ホッパー亡くなる

ジャズロックバンド、ソフト・マシーンのベーシスト、ヒュー・ホッパーがなくなった。享年64。白血病だったそうです。まだ若いですね。 Hugh Hopper, Composer and Bassist for Soft Machine, Dies at 64 from New York Times カンタベリー・ミュージックの…

フレンチ・ヒップホップ

フランス語は聞き取れるほど知らないんだけど、それでもレ・ヌビアンはかなりすきだ。 アフロポップだったり、アフリカから移住したジャズやR&B系のミュージシャンがフランスとかベルギーのフランス語圏と縁が深かったりするせいでしょうかね(リチャード・…

ふわふわミッフィー

D♂kaさんとこと、はてなブックマークで盛り上がってたので知ったのだが、ふわふわ・うさこさん*1のmp3プレイヤーが出る。日本語のニュースサイトはここ。 さらに、ここのサイトでは動画も見れる。 ちょっと接続部品の位置が色々斜め上を行ったところにあるよ…

Fly / Sky & Country

Fly / Sky & Country (2009, ECM 2063)Flyはマーク・ターナー(ts, ss)、ラリー・グレナディア(b)、ジェフ・バラード(ds)によるトリオで、レギュラー・グループとして活動しているようだ。このECMからのアルバムが2作目で、ほかにディエゴ・バーバーな…

どこらへんがドヴォルザーク

橋本一子のUb-x&菊地成孔のライヴと、藤井郷子カルテットの『ゼフィロス』をくりかえし聞いていた。 どちらもジャズをベースに置きつつ、ポップスやロックの領域に広がっていく、激しい音楽なのだが、Ub-xがその名の通りユビキタスなひろがり、浮遊感を持っ…

村上春樹『1Q84』とその受容に内在するカルト宗教性

村上春樹『1Q84』は以前も書いたように、カルト宗教、あるいは、思想のドグマ性をめぐる小説になっている。 これまでの村上作品と比較すれば、より具体的な形で、コミューンを作り上げる類の新興宗教団体が描かれているし、一見するとカルトバスター小説のよ…

前衛レーベルからの洒脱なクレズマー・ジャズ - Feldman/Caine/Cohen/Baron

ジョン・ゾーンのTzadikレーベルにはいくつかのシリーズがあるが、「Radical Jewish Culture」シリーズはものによってはかなり激しく、なかなか聞くのは厳しい音楽で、買ったけど手放しちゃうなんてことがしばしばある。Tzadik自体がなかなかポップミュージ…

今週のお題 これじゃ踊れないよ!と神さまは言う

今週のお題「好きな音楽」だそうだ。 今週もへったくれもなく、音楽メインのブログなのだがね。自分でCDを持っているのは4枚中1枚しかないのだが、やっぱりティポグラフィカはいいよ。一応ゴッドマウンテン盤を含めてアルバムは全部聞けたけれども。 今月中…

マイナー・レーベル雑感、quartz-head

音楽でも、絵画でも文章でも、ある作品は好きだけど、同じ人の手になる別のものは好きじゃない、というのは、ごく当たり前のことだ。 そのことに気づいてから、気に入らないものはさっと手放すようにした。ときどき、好きな作品を作る人のほかのものも前に買…

村上春樹『1Q84』が具体的にもたらしたもの

ちょうど仕事がひと段落して時間を取れたので、今日昨日で村上春樹『1Q84』を読むことができました。物語の構成としては、『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』や『海辺のカフカ』と同じくふたつの話が交互に進んでいく形で、「ハードボイルド・…