chilican's diary

読んだ本や聞いた音楽の話をします。

クラシック新譜あれこれ

吟味して買ってるCD、今年はクラシックが多い(当社比)。
ジャズに関していえば、去年末のマイルス、『コンプリート・オン・ザ・コーナー・セッションズ』が聴き厭きしないのです。
『オン・ザ・コーナー』がらみは例によって少ない箱なんだけど、70年代第2期マイルスまとめ箱としては結構優秀。ついでに7000円ほどで買えたので、個人的に割安感が残ってます。

クラシックはパジェット盤で過去の名演を聴くのが楽しいし、図書館にも結構常備してあって、買わなくても聴けちゃうので、新録音はあんまり買わないけど、今年は狭義のクラシックだけで3枚も新録を買った!

バルトーク:協奏曲集/ピエール・ブーレーズ(指揮)<DG、UCCG-1423>
ロンドン交響楽団ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
タマラ・ステファノヴィチ、ピエール=ロラン・エマール(ピアノ)、
ナイジェル・トーマス、ニール・パーシー(パーカッション)、
ギドン・クレーメル(ヴァイオリン)、ユーリ・バシュメットヴィオラ

「2台のピアノ、打楽器と管弦楽のための協奏曲」、「ヴァイオリンと管弦楽のための協奏曲 第1番」、「ヴィオラ管弦楽のための協奏曲」の3曲が入っていて、これにてドイツ・グラモフォンでは、ブーレーズによるバルトークのコンチェルトを録音し終わりましたよ、という一枚。ブーレーズバルトークは3年前のピアノコンチェルト集を持っていますが、今回の方も気に入ってます。

ヴァイオリン協奏曲は、ほれたヴァイオリニストに捧げて書いたのに振られて、演奏も作曲家とヴァイオリニストの両方が亡くなるまでされなかったという、すごいエピソードが。
ソリストクレーメルなんだけど、このおっさん、クールでとんがってるのに、そこがなんともエロスな演奏家ですが、この曲もいい。

ジャケットはいつものように、ブーレーズ爺様のポートレート
まあ、グリモー入りのバルトーク・ピアノ協奏曲集でさえ、ジャケットは、じじさまだったからな。
ソニーの「春の祭典」みたいなカッコいいジャケットは、もう期待するだけ無駄だろう(´・ω・)

それから、今年のコンサートがすごくよかったスティーヴ・ライヒ『ダニエル・ヴァリエーションズ』(Nonsuch, WPCS-12136)も買いましたよ。
表題曲「ダニエル・ヴァリエーションズ」に関しては、CDにはいってる演奏(グラント・ガーション指揮、ロサンゼルス・マスター・コラール)よりも、東京オペラシティでの今年の演奏(ブラッド・ラブマン指揮、アンサンブル・モデルンシナジー・ヴォーカルズ)のほうがぐっと来ました。
芸術劇場録画しといてよかった。
CDも悪くないですけど。

それから、このアルバムに関連して、ノンサッチのサイトではアルバム未収録曲"Dance Patterns"がダウンロード販売されています。価格は1ドル(mp3、320kbps)。iTunes StoreやアマゾンUSと違って、日本からでも普通に買えます。
ヴァイブx2、ザイロフォンx2、ピアノの曲で、非常に気持ちがいいです。
アンヌ・テレサ・ドゥ・ケースマイケル振り付けのダンス集団「ローザス」のために書かれた曲で、このアルバムの曲と同じく、ロンドン初演がバービカン・センターだったという関係があるので、ノンサッチ限定配信されているらしい。

あと、アンドラーシュ・シフのベートーヴェン・ピアノソナタ集第7巻(27番〜29番「ハンマークラヴィーア」収録)(ECM New Series 1948、日本盤はこっち)も注文したのですが、これはまだ来てません。「テンペストソナタの入ってる第5巻もそそられたのだけど、2枚組でおたかいものだったので、これが気に入ったら購入を検討したい。
28番と「ハンマークラヴィーア」は好きな曲なので、これが気に入れば、後も期待できるだろう、と。
購入に際しては、地下生活者さんの「気になる新譜情報」と910さんのところジャズCDの個人ページBlog「10月のECM New Series(2)」に刺激されました。
シフのECMベートーヴェンピアノソナタ全集は3年位前からリリースされているんだけど、番号順なので、後ろの方を待っていたんですね。
もう完結するとは思ってなかったけど。