chilican's diary

読んだ本や聞いた音楽の話をします。

レッチリ解凍/そっぴな!そっぴな!


Red Hot Chili Peppers / Stadium Arcadium (2006)

レッチリの現時点での最新アルバムStadium Arcadiumを最近聴いている。
3年前に出てすぐ買ったんだけど、全然/ほとんど/まったく聴いてなかったのだ。
ジョン・フルシャンテの色が強いとか、なんか映画やらCMに使われてるやら、そんな噂は聞こえてきたわけだが、こういう元気いっぱいの音楽にはなんかついてくだけの気力と体力が私にはもうないわー、という感じで、好き嫌い以前の問題なのだった。買ったけれども聴いていないのだから、なんともいいようがない。凍結状態だった。

それでずーっとCD棚に入れてあったわけですが、この間ふと、聴きたくなったのですね。突然に。なんせ二枚組みなので(ボリュームたっぷりで)、アルバム通して聴くことは少ないのですが、それぞれに副題つけてある割に、内容の違いが大きいわけではないですね。コンセプチュアルな装いを施した、沢山曲が入った2枚組にはよくあることです。スマパンの『メロンコリー』やビヨンセI Am... Sasha Fierceもそうでした。いろんなスタイルの曲が沢山ある。どれも切るのは惜しいから2枚組にしよう。それだったら正反対な性格の2枚のセットにしてみたいな、という欲望が出てくるんだろうと想像しますが、なぜかできあがったものは対照的というよりは相似的、あるいは近似した2枚のセットになることが多い。
むしろウェザー・リポート8:30のように、2枚組のライヴ盤を作るはずがアクシデントでダメになって、レコード片面分スタジオ録音にしました。というようななりたちのほうが、二面性が際立ったセットになるのではないか。

それはともかく、レッチリのアルバムは歌謡ロックみたいのもあれば、初期レッチリスタイルな曲もあって、その時の気分に合わせて楽しめます。ぼく自身としてはこのアルバムを楽しむ気分になれたことを喜んでる部分もあるのですが。
初期のスタイルに「ソルト・ピーナッツ」までやりだすフリーのトランペットが乗った"Hump de Bump"が今のところ一番のお気に入り。
そういえば、マイケル・「フリー」・バルザリー少年のアイドルはディジー・ガレスピーだったという逸話がありました。