chilican's diary

読んだ本や聞いた音楽の話をします。

フリップ&イーノ『イブニング・スター』

Fripp & Eno 『Evening Star』(1975, 2008 Remastered, DGM0516)。ロバート・フリップ(g)とブライアン・イーノ(loop & synth)によるデュオ・アルバムの再発盤。かれこれ10年くらい聴きたいけど廃盤なのよねー、と言う状態が続いていたのですが、『(No Pussyfooting)』とともにフリップおじさんの会社から今年再販され、やっと聴けるようになった。

ぼくが見に行くブログだったり、サイトだったりでは結構取り上げられています。
風来坊さんのところではちょうど昨日のエントリーでした。

日本盤紙ジャケはやたらと高価なので、どちらもデジパックEU盤にしました。WHDエンタテイメントって会社は何でもかんでも紙ジャケで出すし、どれも高いのであまりイメージがよくないってのもありますけどね。

国内のレコード会社はこぞって紙ジャケとSHM-CDに飛びついてますけど、それらを限定盤で出しつつ、それまでのプラケース盤を廃盤、あるいは在庫切れのままにしとくのはやめてほしい。マニアが限定盤買い占めちゃって、普通に並ばないから、ちょっと店頭で見て、いいなと思ったら買う、という方法が取れないじゃないか。マニアックなアルバムはそもそも再プレスされないから、実質限定盤なんだけれども。

それはさておき、アンビエント方面からイーノを聴き始め、クリムゾンも『太陽と旋律』と『ディシプリン』の乾いた感じが好きなぼくとしては(世評高い『宮殿』と『レッド』はなんかじめっとしてて、上記2作よりは落ちます)、このアルバム、すごくよかったです。LP時代のA面にあたる前半のすがすがしさが、後半に緩やかに移っていくうちにちょっと気持ちの悪い、不安感に侵食されていきます。LPだとひっくり返さなきゃいけないので、もっと劇的に両面の違いを感じるのかもしれませんが、CDで続けて聴いていると、どちらもそんなに違わないんだ、とだんだん思えてきます。ちょっと光の当たり方がずれただけで同じ風景が別の場所に見えるみたいに。