The Codona Trilogy
はてなダイアリーからのリサイクル。(2009年4月23日付)
今日、ちょうど聴きかえしたのである。
コドナのボックスセットを買ったぞ。
Don Cherry / Nana Vasconcelos / Collin Walcott / The Codona Trilogy (2008, ECM 2033-35)
この箱に書いてある通りにすると、「どなこ」になるんですが、
コリン・ウォルコット (シタール、タブラ、ハンマーダルシマー、サンザ、ティンパニー、声)
ドン・チェリー (トランペット、フルート、メロディカ、Doussn'gouni*1、オルガン、声)
ナナ・ヴァスコンセロス (ビリンバウ、クイーカ、トーキングドラム、パーカッション、声)
この3人による、不思議な音楽。世界のどこにもない架空の民族音楽なのだ。
コ、ド、ナ、それぞれに何枚かづつ聞いたことがあって、3人とも気になる存在だったから、このグループは近いうちに聞きたい、と思っていたら、スタジオアルバムをまとめたボックスセットがでた。
これはチャンス!
渡りに船とばかりに買いましたよ。
買うのを決めてからは、ネット上で聞けるライヴ音源もあえてスルーして、スタジオアルバムによる初コドナ体験を大事にして。
(そんな思い入れはいいからとりあえず聞きたい方は、youtubeで「codona walcott」等で検索するとみれます)
なんですか、このとてつもなく、へちょい世界は。
オーネット・コールマンとスティーヴィー・ワンダーをメドレーしちゃう人たちは今に至るまでほかにいないのではないでしょうか。
もちろん熱く盛り上がる曲も多いし、オルガンの持続音がパーカッションと絡んでレゲエに転化していく曲なんてのは鳥肌立っちゃうんだけど、基本的には、どこかどこもかしこも胡散臭い。
キース・ジャレットのアメリカン・カルテットやアート・アンサンブル・オブ・シカゴ、イーノのエスニック路線の仕事もおなじような「カテゴリーを無効化する力」を持っているけれども、こういう胡散臭い音楽がぼくはとっても好きだ。
白地にタイポグラフィーというECMお得意路線の箱はとっても美しいデザインなんだけど、ネットで画像だけ見たオリジナルのジャケットには、彼らのボーダーレスな感覚がよく出ている。オリジナルジャケットがついていないのは残念だな。*2