chilican's diary

読んだ本や聞いた音楽の話をします。

「ATBプログレアルバム」あれこれ

 8月下旬に、ツイッター上で「#ATBプログレアルバム」(オール・ザ・ベスト・プログレアルバム)という投票企画が催され、いまはその投票結果で、同ハッシュタグが盛り上がっています。日本語ツイッターユーザーが選ぶ、プログレッシブ・ロックの名アルバム選です。ぼくも参加しました。

 

 上位200作のランキングのまとめはこちら。


【Twitterユーザー】 #ATBプログレアルバム 200位~1位 【投票】 - Togetterまとめ

 

 ぼくの投票、及び選盤方針はこんな風でした。実際のツイートは2014年08月22日のツイート - chilican はてな にまとめています。

 

 選考のポイント

  1. 無限(極大)感か極小感を味わえる。
  2. 条件1を満たすために、大きい物語を思わせるようなシアトリカルだったり、オペラっぽいつくりのアルバムは却下。
  3. 暗い音楽である。
  4. ヘビメタくさくない。
  5. 1グループにひとつにする。

 自分でもツイッターで書いているのですが、これによってプログレッシブロックの代表的バンドとされるイエス(特に70年代の大作主義で、一番人気のある時代)が全部落っこちることになり、ピンク・フロイドの『ザ・ウォール』のようなコンセプトアルバム、ロックオペラが落っこちることになり、ドリーム・シアターやトゥールら、80~90年代デビューのヘヴィーメタルでもあるグループが軒並み落っこち、結果として、あえて王道を無視した、非主流的なリストが出来上がりました。それら「これぞプログレッシブロック」な音楽は好きなんだけど、あれこれ考えているうちに、「どうせみんな選ぶんだから、みんなが選ばないようなものを出してやれ」と、天邪鬼になっていたに違いありません。では、その天邪鬼くんの好みはみんなのとどれくらい違っていたのでしょう。

 けむ選ATBプログレアルバム(カッコ内はランキングでの順位)

  1. Frank Zappa - Jazz From Hell(第141位)
  2. Emerson, Lake & Palmer - Pictures At An Exhibition(第34位)
  3. King Crimson - Larks' Tongues In Aspic(第4位)
  4. Pink Floyd - Meddle(第16位)
  5. Unbeltipo - Joujoushka(選外)
  6. David Bowie - Heroes(選外)
  7. Battles - EP C(選外)
  8. Fripp & Eno - (No Pussyfooting)(選外)
  9. Soft Machine - Third(第15位)
  10. Radiohead - Kid A(選外)

 見てください、この「選外」の多さ!

 半分も選外があると、「みんなが聞き逃してるところに目がいっている俺」とか「定番を推すのがかっこ悪いマニア志向」が見えてきて嫌な感じがしますねー。そこまで外しを狙ったわけではなく、あくまで上記のテーマに沿って、好きなものを選んだのだが。選盤の基準がそもそも「外れ」ているんだな。

 あっ、おまけにバトルズのは文字通りEPじゃないですか。アルバムじゃないじゃん!やだー!(でも、これ25分くらいあって、しかも聴いてるともっと長い気がしてくる1枚なんだ)

 しかし、ぼくの選んだものが選外になっているミュージシャンでも、デヴィッド・ボウイブライアン・イーノは別のアルバムでランクインしているし、ウンベルティポも前身バンドのティポグラフィカがちゃんとはいっている。バトルズは絶対入んないだろうなと思いつつ入れたのですが、やっぱりだめでしたね。けっこうこのへんはジャーマンロックと似ているから聴いてる人いるのではないかしらん、と思ったのだけど、プログレファンとは必ずしも重ならないようだ。キング・クリムゾンELPに関しては一番好きなアルバムをそれぞれ選んだので変わらないだろうが、ほかは先にあげた基準に沿って選んだので、次の機会があったりしたら、がらっとちがうものを選ぶと思う。

 

Jazz from Hell

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