chilican's diary

読んだ本や聞いた音楽の話をします。

エルヴィンジョーンズ日和

なんかの節目に当たってるというアナウンスもないのだけれど、エルヴィン・ジョーンズのアルバムの再発が最近多い。

ブルーノートMerry-Go-Roundは例のマン・マンバンド(デイヴ・リーブマンとスティーヴ・グロスマン)と同時期のアルバム(71年)。ジョー・ファレルも加わってリード奏者だけでも濃いいのだけれど、なぜかチック・コリアもいて、必殺の"La Fiesta"をやっている。リターン・トゥ・フォーエヴァースタン・ゲッツバンドより早く、しかもコリアはアコースティックピアノで弾いている。おまけに三管編成。自慢の新曲だったから、機会があればいろいろやってみたかったのかもしれない。編成の珍しさにばかり気を取られてもいけないけど、ここの三管ラ・フィエスタはかなりいいと思う。ソロを取るのはファレルとコリア、って、やっぱり、「RTFも今準備してるとこだしぼくらがやりますよ、ミスタ・ジョーンズ。」って作曲者のきらっと光る目が見えるようなアレンジ。この時期のチック・コリアは何やってもおもしろいね。自分のバンドにギター入れたあたりから、ぼくにとってはなぜかすごいんだけど飽きる音楽ばっかりになってしまった。好きな人は多いみたいだけど。

テナー3人衆はフルートやソプラノも分担して、グネグネとうごめく。さわやかな表情からコルトレーン直系の吹きまくりまでいろいろやってる。

ところで。ジョニー・マンデルの"A Time For Love"がジョー・ファレルの曲になってるんですけどー。レコードでのクレジットも間違ってるし、今回のリイシューでも直ってない。これくらい直しとけや。

ポップな曲を織り交ぜつつ、短い時間で充実したソロを回すつくりが、30分ちょっとなのに満腹できるアルバムになったんだろうなあ。エルヴィンはスタジオでは一曲をコンパクトにまとめるのが好きなのかな。