Zappa Medley from Hell
JAZZTOKYOのレビューで知ったのですが、ドイツのヘヴィメタル・ジャズバンド、Jan Zehrfeld's Panzerballettという人たちが、ザッパのカバーをやっている。
Hart Genossen von ABBA bis ZAPPA(ACT)というアルバム名から言って、事実上のタイトルトラックなのだが、妙にCDが高いので(レーベルサイトを見ると、どうもCDの定価が高いらしい)、iTSでザッパ曲のみ買ったのですが、ごりっとしたメタルです。
パート1はLet's Make The Water Turn Black / Harry, You're A Beast / The Orange County Lumber Truckのメドレー。おんなじ組み合わせのメドレーを御大もやってますね。初期マザーズで。パート2はOh, No / City of Tiny Lights / Evelyn, A Modified Dogのメドレー。
ジャズ×(ハードコアパンク+メタル)というと、どうしてもジョン・ゾーンの「Spy Vs Spy」クインテットを思い浮かべるのですが、音の感じはスティーヴ・ヴァイのVAIってグループみたいでした。高速ヘヴィメタルなんだけど、ベースはスラッピングでバスドラがドコドコ言ってて。この2曲を聴く限り、さほどジャズっぽくありません。
この手の馬鹿ロックは10代のころ大好きだったから、ぼくが中高生だったら夢中になって聞いていたでしょう。
今は妙に知恵がついていますから、ちょっとM-BASEっぽいさめた感じがするとか、管楽器隊は本家のイアン・アンダーウッドやモーターヘッドのほうがよっぽどぶっ飛んでるけど、メタルなギターとベースとあわせるにはそのほうがバランスが取れるよね、とかいろいろ「鑑賞」してしまうんですけどね。それでも聞いていると燃えます。ククルロ、ヴァイ時代が好きな人は楽しめるんじゃないかな。
ただ、「イヴリンわんこ」のラストをハードコアパンク的な「がなり」にしてしまったところ、これはだめだな。
ザッパ自身の「わん (Arf!)」のおかしさには敵いません。