chilican's diary

読んだ本や聞いた音楽の話をします。

菊地成孔『パンドラの匣』

「『パンドラの匣』オリジナルサウンドトラック発売!」
from 菊地成孔マネージャーの速報

太宰治原作の同名映画の音楽を菊地が手がけたそうで(監督は冨永昌敬菊地成孔がずっと音楽やってますね)、そのサントラアルバムが配信のみで発売になったので、買ってみました。4曲で10分弱。iTunes Storeではまとめて600円。
映画の公開にあわせて、かつてであればシングル盤を出すところを配信しましたってとこなのかなあ。

出演している川上未映子、KIKI、仲里依紗が歌う「オルレアンの少女」は、いかにも不思議ちゃんが歌うラジオ体操みたいな感じで気に入らない。『めがね』の「メルシー体操」のテーマをデカダンにしてみました、と想像していただければ。映画の中ではハマっているのかもしれないけど、単独で聞いて面白いものではなかったなあ。だいたい川上未映子ってなんでもてはやされるのかよくわからんのよね。そうそう、この映画を見るつもりはあるか?ないです。
太宰好きじゃないし、キャストもねえ。マンションから飛び降りて無事だった人、好きじゃないんだもん。

菊地が歌う「パンドラの匣〜愛のテーマ」は、きれいなメロディではあるがいかんせん歌うのが菊地なので……。どうしたってうさんくさいチェット・ベイカーになるのでありました。

落ち着いた雰囲気のピアノ曲「健康道場のワルツ」と、点描的なピアノに叙情的なチェロの取り合わせの「決闘」の2曲は気に入りました。特に「決闘」はいいなあ。この一曲のためにでも買った甲斐があった。