chilican's diary

読んだ本や聞いた音楽の話をします。

Chris Potter's Underground / Ultrahang

今日はハムの日だったりする。8・6。

サックス奏者Chris Potterの新作はUndergroundなるバンドのUltrahangはベースレスのカルテット(鍵盤=クレイグ・テイボーン、ギター=アダム・ロジャース、ドラム=ネイト・スミス)によるアブストラクト・ファンクだった。
批評サイトやあちこちのブログで注目されていて、デイヴ・ホランドのバンドでもかっこよかったポッターなので聞こう、と思ったのだが、CDがぜんぜん売ってない。日本もアメリカもアマゾンで扱ってない(アメリカにはマケプレにあったけど)。そしたらレーベルがArtistShareだった。ここはオンライン配信がメインだから仕方ないか(CDはいろいろおまけをつけて高値にしている)、ということでダウンロードにした。

んー。
高い金出してCD買わなくてよかったかなあ。
これとそっくりな編成(キーボードのテイボーンが共通。ただしサックスはティム・バーンのアルト)のデイヴィッド・トーンPrezens (2007, ECM)の幻惑的なミックスのほうが好きだ。
パートとしてのベースはちゃんとキーボードがやってるし、プリンスの"Kiss"みたいな、ベースない!でもかっこいいグルーヴがくせになるなあ、みたいなマジックはなかった。ポッターのサックスのうねうねがかっこいいのだから、ギターまで同じようなフレーズやソロをやらなくたっていいんじゃないだろうか。せっかく抜けのいい音で、エッジの立ったギターなんだからソロなんか弾かせずに、リズムに専念させるべきではなかったか。だってロジャースのギターはソロよりも弦をこする音とかを意図的に入れたソロ以外の演奏のほうが断然よいのだ。
ソロをやらなきゃモダンジャズじゃない?モダンジャズじゃなくてもいいんじゃないの。
3曲目のサックスとギターがユニゾンでうねるテーマ部なんか、スティーブ・コールマンとおんなじじゃないか。いまさらやらんでもー、と思ってしまった。おおっと思う部分は多々あるのですが、ギタリストが気に入らない一枚でありました。