chilican's diary

読んだ本や聞いた音楽の話をします。

Red Hot Chili Peppers / Freaky Styley (Reissue)


Red Hot Chili Peppers / Freaky Styley (1985, 2003 Reissue)

この間のレッチリStadium Arcadium発見から、ふと思い立って、EMIからのアルバムのうち、Freaky Styleyで新旧リマスター比較聴きをやった。旧マスターはもこもこしていて、特にヒレル・スロヴァクのギターとゲストのホーンセクションが遠かったのだけれど、新マスターはガシガシリズム刻んでるのがはっきり分かって素敵。ゲスト・パーカッションも何やってるか聴き取れるし、クーたまらん(c.中山康樹)。

ぼくは旧マスターのCDを2枚持っているんだけど(96年の東芝盤と、いつ出たのかいまいちはっきりしない英盤紙ジャケット、BOXセットのやつ)、どちらもLPの内袋のクレジットは全然記載されていないので、このリマスターCDを入手するまで、オリジナル曲の大半で、2代めギタリスト、ジャック・シャーマンが作曲者としてクレジットされているのを知らなかった。演奏はヒレルなので、だからどうしたのレベルではあるけれど、ジャック・シャーマンがいる時にすでにリハーサル、あるいはライヴで演奏されていた可能性があるんだな。キャピトルの倉庫、アンソニーやフリーの個人蔵でそのへんの録音が残ってるんだろう。たぶんアンソニーとフリーが生きてる限りは出てこないだろうけどね。

ボーナストラック4曲のうち、"Nevermind"と"Sex Rap"のデモはOut In L.A.に入っていたもの。コロンビア/レガシーみたいな売り方すんなよな。タイトル曲のロングバージョンは、なぜこんなおいしい演奏をアルバムに入れなかったのかというすぐれものだ。もともとアメリカでのマーケットからはみ出た作品になってんだから、9分の長尺だろうが構わず入れちゃえばよかったのに。ヒレルの熱いソロがたっぷり楽しめる。それから、アルバム未収録曲が一つ。のちに(ジョン・フルシャンテ時代になってから)シングルB面になった"Millionaires"だが、これもファンには嬉しい再録だ。ぼくもそうだが、かつてブートやネット上に上がってるのを探した人は結構多かったと想像する(しかもダイヤルアップ時代にだよ・苦笑)。

あまり触れられていないが、『母乳』と同様にこのアルバムもリマスター版で差し替えが行われている。"American Ghost Dance"のエンディングでフェイドアウトがなくなり、リフが多くなっているのだ。旧盤に慣れていると、違和感があるなあ。

かつてこのアルバムからハンドルネームとってたくらい、レッチリに歴史あり風に聞くのではなく、一つの独立したアルバムとして、好きだ。