chilican's diary

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春の祭典ニジンスキー復刻版

春の祭典」、ニジンスキーの振り付けの復刻版をYoutubeでみつけた。

ストラヴィンスキーの曲はもちろん今でも新鮮ではあるけれど、いったいなぜ上演が不可能なくらいの騒動になったのか、今からするとわかりにくい。

いわゆる「クラシック音楽」だけではなく。ポピュラーやロックにも「春の祭典」的な躍動感をもっているものは多く見つかるからかとおもっていたが、それだけでなく、バレエの振り付けの要素を考えに入れていなかった。
ベジャールなどの後世の振り付けだと、素人でも、いかにもバレエっぽい、肉体の極限に挑むかのような超絶技巧で、プログレ的なすごさを見て取ることはできるんだけど。

それがオリジナルのニジンスキーの振り付けを再現したものを見て、当時の観客が感じた違和感がより想像できた。
西洋近代的な合理性や人間観の外にあるものを表現しようというのがはっきり出ている。
21世紀の視点からも「得体の知れないもの」を感じる。
かっこいいんだけど、恐ろしさもあるなあ。