chilican's diary

読んだ本や聞いた音楽の話をします。

Oregon、The Rainbow Colored Lotus

今年最後に買ったCDの話を(これがほんとに最後。……だよ?)。

Various Artists / The Rainbow Colored Lotus: A Big Hand For Hanshin (Polydor POCP-7070/1, 1995)
阪神大震災のチャリティー・アルバムで、おおむねDisc 1にはジャズが、Disc 2はブラジル、アフロ、ポップス曲が入っています。参加ミュージシャンは豪華で、特にECMゆかりのミュージシャンが多く、しかもここでしか聞けない演奏がたっぷり。このCDのプロデューサー、稲岡邦彌の著書『ECMの真実』を読んでそのことを知って以来、ずっと聞いてみたかったのです。
お目当てはキース・ジャレットの"Paint My Heart Red"。レコードでの初出は1981年のConcertsだが、同曲を含むミュンヘンでのコンサートは自薦コンピレーションに収められた1曲を除き、CD化されていないままで、2006年のThe Carnegie Hall Concertに収録されるまではこのチャリティー・アルバムしかCDが出ていなかったという、幻の名曲。"My Song"や"Heartland"、ケルンコンサートのパートIIcのような、端整でやさしい旋律です。
それから、ラルフ・タウナーゲイリー・ピーコックのデュオによる"Nardis"、ミロスラフ・ヴィトウスのソロベース曲"Forthcoming"、チャールズ・ロイドのカルテットの"Little Peace"もぜひ聞きたかった曲で、大いに満足。これは思わぬ収穫だったのが小曽根真のジョビン作"No More Blues"だった。小曽根の演奏は以前NHK教育の芸術劇場で見たモーツァルト「ジュノム」がおもしろくなくって、否定的な印象があったのだけど、このジョビンはいい。坂本龍一ハービー・ハンコックパット・メセニーが既発曲、あるいはリミックスだったのは残念。

もう一枚、OregonのCrossing (ECM 1291, 1985)を買いました。これも中古だったのですが、3300円時代の国内盤(J33J 20046)だった。CDのレーベル面まで日本語になってる!そんな時代があったんだなあ。発売日のところが「I・8・1」とかになっていて、いつ出たCDなのかわかんないのだが、多分80年代末〜90年くらいのCDはこんなんだったような記憶がある。ジャケットの日焼けはあるけど、CDはきれいだったので買った。だけど、ちょっと年代もののCDを中古で買うのは躊躇しますね。それにしてもコリン・ウォルコットシタール、タブラはかっこいいなあ。