chilican's diary

読んだ本や聞いた音楽の話をします。

Jan Garbarek / The Hilliard Ensemble / Officium

朝っぱらから寒いのに出かけなきゃいけなかったんですが、行き帰りはJan Garbarek / The Hilliard Ensemble / Officium (1993, ECM New Series 1525)を聞いてました。聖歌や14〜16世紀のヨーロッパ各地の音楽を男声四部合唱グループ、ヒリアード・アンサンブルとヤン・ガルバレク(ソプラノ、テナーサックス)のアンサンブルで演奏したアルバムです。そのころグレゴリオ聖歌がブームになっていて(うちにもこのほかに2枚あります)、このアルバムも非常に売れたらしい。

手持ちのガルバレクの録音はジャズ一辺倒ではなくてもベースやピアノが加わっているものばかりで、サックスが低音部になっているのはこれだけです。
いつものように一聴してガルバレクだな、とわかる音色なのだけれど、この作品での演奏は異彩を放っている。
合唱とは別の旋律を吹いている曲もあります。ジャズ的ではないが、ガルバレクの持ち味が存分に発揮された即興。

ぼくは別にキリスト教徒ではないのですが、人の声とサックスがブレンドされた響きや、ドローンに耳を傾けていると、厳粛な気持ちだとか、光の中にいるような恍惚感を感じます。
オルガン曲もそうですが、キリスト教音楽って持続音に包まれるのが多いですね。